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真夜中の弥次さん喜多さん

評価:
宮藤官九郎,長瀬智也,中村七之助,竹内力,山口智充,中村勘三郎,研ナオコ
前後してしまいますが、白鳥の前に渋谷のシネマライズで「真夜中の弥次さん喜多さん」を鑑賞。「ムトゥ踊るマハラジャ」「ギャングスター1」そしてこの作品等、私はこの映画館でイロモノ個性的な作品ばかりを観てる気がしますよ…

先週「阿修羅城の瞳」で舞台と映像の間に流れる深くて暗い川を体験していたため、さほど期待はしていなかったのですが面白かった!面白かったよ、アハハン!

「真夜中の弥次さん喜多さん」公式サイト

大したネタバレもありませんが感想は↓に。お伊勢参りに行こうぜベイベー
タイトルの元ネタ「真夜中のカウボーイ」もびっくりの疾走青春純愛ロードムービー。リアル(現実)が分からず薬に溺れる恋人のため、二人はリアル探しの旅に出る。世界の中心で叫んだりはしないが、愛のためなら三途の川くらい飛び越えてみせらぁ。
「おいらのリアルはおめぇだけだ」

いやもう途中何度切なくなったことか!落涙しかけて思わず正気に戻りそうでしたよ。土曜の昼日中にホモカップルの純愛に涙してる自分てナニ?
ええ、そうなんですホモなんですけどね、弥次さん喜多さん。「どっこいオレたちゃホモだもん」主題歌でも堂々と歌われております。ここまで描かれるとむしろ潔いほどにラブなホモ。リアルゲイというよりはボーイズラブのようなフィクションな恋人関係で、そんな世界だからこそ普段のクドカンなら照れて絶対書かないであろう直球な台詞の数々が真っ直ぐ響いて心地よい。

生と死、現実と幻覚、混沌の世界。笑って笑ってふと深淵を覗きこむ恐さ。哲学的なまでにディープな話がオムニバスで綴られた原作を、恋愛物語として一貫させた構成がまず上手い。CGを多用しているとはいえ、適当にエフェクトをかけた映像や難解そうなメタファーを振りまいてごまかす逃げ道もあっただろうに、そんな世界を真正面から撮ったクドカンはもしかしてえらく誠実な監督なのかも。映画というより舞台のような演出は好悪がはっきり分かれそうだけども、クドカンのバランス感覚の良さに驚かされました。

生と死も現実と幻覚も明確な境界なんてない。正解はない。救いの地なんてないかもしれない。孤独で辛くて良くわからない。それでも、生きるってのはそういうことだ。

「だけど思ったんだ、弥次さんとだったら怖くねぇってな」
なんだか分からない物に乗って、どこだか分からない場所へ向かって疾走する二人とクドカンの消極的な前向きさがどこまでも愛しいラストです。


また中村七之助演じる喜多さんが、クドカン曰く「こんな喜多さんなら弥次さんたまんねぇだろなという風に撮った」というだけあってそれは可愛い。それはそれは可愛い。いやもうホントかーわいーなーー(遠い目)。
「野田版鼠小僧」で可愛い女形だと印象的でしたが、弥次さんの肩にしなだれる仕草なんてさすがの艶っぽさ。時々見せる男っぽさやヤク中の危うさといい、原作を裏切らない素晴らしいキャスティングじゃないですか!長瀬智也の弥次さんはウザイ熱さ(誉めてます)と一途さが対照的で見事なコンビぶり。これはキャスティングの勝利だな〜

そして脇を固める豪華な配役の無駄な使い方。古田新太なんて出オチ過ぎて、どんなにネタバレと前置きしても語るのをはばかられるような出オチぶり。松尾スズキのヒゲのおいらんなんてDVD買っちゃいましたよ!どうしてくれる。

しかし土曜ということもあって劇場はカップルばかりでしたので、今度はマタギ国でゆっくりまた観たいですよ。もちろん女ひとりでな。てやんでぇ(八つ当たり)

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